2011年01月24日 14:26
コインロッカー・ベイビーズは時間が掛かりすぎましたが、
比較的早く読み終わりました。今は米澤穂信の
「遠まわりする雛」を読み始めました。
仙台で金田首相の凱旋パレードが行われている、ちょうどその時、
青柳雅春は、旧友の森田森吾に、何年かぶりで呼び出されていた。
昔話をしたいわけでもないようで、森田の様子はどこかおかしい。
訝る青柳に、森田は「おまえは、陥れられている。今も、その最中だ」
「金田はパレード中に暗殺される」「逃げろ!オズワルドにされるぞ」
と、鬼気迫る調子で訴えた。と、遠くで爆音がし、折しも現れた警官は、
青柳に向かって拳銃を構えた―。
精緻極まる伏線、忘れがたい会話、構築度の高い物語世界―、
伊坂幸太郎のエッセンスを濃密にちりばめた、現時点での集大成。
政府(とは書かれていませんが)や自分の手に負えないものが敵という設定は
結構ありがちですが、実際にこうなったら為す術なく
罠にはまってしまうんだろうな~と思う。
ケネディ暗殺が例えられていますが、日本で実際に起こった事件で
こういうことがあるのに実は誰も知らない、なんてことがあったら怖いですね。
伊坂さんの作品には主人公とは別に脇役として強烈なキャラがいることが多いですが、
今回は森田君ですかね?砂漠でいう西嶋やオーデュボンの日比野程ではありませんが、
中々良いキャラクターをしていました。

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以下ネタバレ含む感想です。