儚い羊たちの祝宴 / 米澤穂信

2011年08月18日 17:40

米澤穂信の儚い羊たちの祝宴を読みました。

 優雅な読書サークル「バベルの会」にリンクして起こる、邪悪な5つの事件。
 恐るべき真相はラストの1行に。衝撃の暗黒ミステリ。

と、ありますが、それぞれが短編で何となく繋がっているだけです。
そしてラスト1行は誇張しすぎかと思います。残りわずかで真相が
明らかになるのは確かですが、ここまでハードル上げなくても、と感じます。

とは言え、それぞれの作品はどれも好みです。
特にStory Sellerにも収録されている「玉野五十鈴の誉れ」。
これ素晴らしいですね。個人的には大好きです。

収録作品は以下の5つ
・身内に不幸がありまして
・北の館の住人
・山荘秘聞
・玉野五十鈴の誉れ
・儚い羊たちの晩餐
 
以下ネタバレを含む感想です。
・身内に不幸がありまして
 恨みの話かと思いきや、そんな理由で毎年同じ日に殺すとは。
 良家の娘であるということが、それだけプレッシャーがかかる
 という事なんだろうか。

・北の館の住人
 最初は客間に飾る絵が赤くなる事を、夕陽ではなく、
 怨念の類なんだと思っていたけど、それよりも
 早太郎はあまりが手袋を付けていることに気付いていたと。
 髪の毛を絵に混ぜることによって、殺されたことを
 示そうとしていたのかな。

・山荘秘聞
 他の方の感想を読んでビックリ。
 「煉瓦のような塊」が何を指しているのか分かりませんでした。
 口約束を信用しない人が、館で起こった事を秘密にさせるには。
 口封じの為に殺すんだと思っていましたが、お金でしたか。
 根っからの奉仕人なんだろうか。客欲しさにそこまでするとは。

・玉野五十鈴の誉れ
 ゴミ燃やしが仕事になっていた五十鈴。焼却炉の中に太白がいて
 それに気付かないはずがない。そしてショックだけで祖母が死ぬだろうか。
 前に純香に対して使用されそうになった毒。それを拾ったのが五十鈴
 だったのでしょうかね。
 一度出してある文章を最後にまた持ってきてドキっとさせるとは。 

・儚い羊たちの晩餐
 羊が何を指すのかはすぐ分かると思いますが、判明後に
 3年掛かりますという所を読み返すとなるほどと思います。
 料理方法を見てこその厨娘。最後の羊の料理方法を見ることがなかった
 (と思われる)父親は料理が出てきた時に気付いたのだろうか。
 
 バベルの会が消滅した理由は夏さんだったという予想外のオチ。
 そして時が経ち、バベルの会を復活させようとする人間がまた一人...
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