2011年10月04日 22:04
あらすじ
明日から夏休みという終業式の日、小学校を休んだS君の家に寄った僕は、
彼が家の中で首を吊っているのを発見する。慌てて学校に戻り、
先生が警察と一緒に駆け付けてみると、なぜか死体は消えていた。
「嘘じゃない。確かに見たんだ!」混乱する僕の前に、今度はS君の
生まれ変わりと称するモノが現れ、訴えた。―僕は、殺されたんだ。
半信半疑のまま、僕と妹・ミカはS君に言われるままに、
真相を探る調査を開始した。
序盤は自分の想像通りに話が進んで、これでどこまで引っ張るんだろう
と思っていたら終盤にはうまく騙されました。
が、正直これはどうかな~という内容でした。
ネタバレ感想は続きで。
ことは納得。なので反則ではありませんが、3歳なのに、やけに賢い
ミカの存在がトカゲだと明かされた時にこれは予測できないなと。
結局ミチオ自身も救えない性格だったので明るい話題がないのが残念。
ミスリードの上手さは際立っていたと思います。
上にも書きましたが、転生していたのがS君だけではないというので
読めないというのはありますが、母親のミカ(人形)への態度と
ミチオのミカ(トカゲ)のミスリードはうまかったですね。
ただ、終盤にお互いに隠し事を見抜いてる当たりがご都合主義すぎたかなと。
おじいさんまでもが転生してミチオの前に現れるのも最後に
読者に対する説明をさせる為に無理矢理でてきたような感じがあります。
そんなに身の回りが人が違う姿になって出てくる確率って...という
ミチオ自身の言葉もありましたが、ちょっと出て来過ぎでしたね。
伏線をほとんど回収という意味ではすっきりする本でしたが、
先生の趣味とか本当に救えない世界でした。
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