半落ち / 横山秀夫

2011年11月18日 10:37

横山さんの半落ちを読みました。
これは寺尾聰出演で映画化もされているようですね。

 「妻を殺しました」。
 現職警察官・梶聡一郎が、アルツハイマーを患う妻を殺害し自首してきた。
 動機も経過も素直に明かす梶だが、殺害から自首までの二日間の行動だけは
 頑として語ろうとしない。梶が完全に“落ち”ないのはなぜなのか、
 その胸に秘めている想いとは―。

 
一つの事件を警察、地検、弁護士、新聞記者といった多数の角度から
展開していくもの。事件の流れ通りに進んでいくので読みやすいですね。

以下、半落ちネタバレ含む感想。
本質は全く違いますが、似たような判決が実際にありましたね。
認知症の母殺害、54歳男に猶予刑…温情判決に法廷は涙あふれる
本書では梶本人が突っ込まれている様に、最後の最後まで手を尽くした末の
殺人ではなかった為、これと比べてしまうのは気が引けますが、上のリンクは
本当にあった判決でいろいろと考えさせられます。

が、改めて読むと、比べてはいけない程重いですね。


この作品、直木賞にノミネートされたようですが、受賞に至らなかった理由が
「受刑者は骨髄移植のドナーになることはできない」という事実誤認が
関係しているらしいです。

実際に梶がドナーになれるかは特に関係ないと思います。
梶本人がそれを待っていただけで、過去に一人救えたことから
もう一度救えるなら、、、と思い込んでるだけで、物語的には
問題はないと思います。

梶がドナーの件を話した場合、マスコミがそのことを扱い、
何となく気付いていた青年が「殺人者に助けられた」と気付き、
迷惑をかけるのが申し訳ないということから黙っていた(超要約)と
言う様に取れましたが、顔付で報道されているので、言わなくても
本人に気付かれる可能性はあったと思います。

実際にラーメンを食べに行った際、何となく直感で気付いたとの
事でしたし。もちろんマスコミに「提供者だった」と騒がれる方が
気付かれる可能性はずっと高いですけどね。

あと、妻を殺しているのに、梶は淡々としすぎという点も気になりました。
あと一人救える可能性があるならその資格が過ぎる51歳まで生きていたい、
というのも正直微妙なラインだと思います。後追い自殺するのが正義とは
思いませんが、2日後に自首した理由としてはちょっと軽かったような。
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