2012年03月08日 00:50
綾辻さんの作品は「十角館の殺人」以来2冊目でしたが、
こちらはちょっと質の違う小説でした。
あらすじ
ミステリ作家・綾辻行人に持ち込まれる一筋縄では解けない難事件の数々。
崩落した〔どんどん橋〕の向こう側で、殺しはいかにして行われたのか?
表題作「どんどん橋、落ちた」や、明るく平和なはずの“あの一家”に不幸が訪れ、
悲劇的な結末に言葉を失う「伊園家の崩壊」など、5つの超難問“犯人当て”作品集。
収録作品
どんどん橋、落ちた
ぼうぼう森、燃えた
フェラーリは見ていた
伊園家の崩壊
意外な犯人
通常の小説とは異なり、犯人当てゲーム的なこの本。
以下ネタバレ含む感想です。
伊園家のタケマルを殺した犯人だけは予測できました。
動機まではあたりませんでしたが。
どんどん橋は真剣に悩んだ挙げ句あのようなオチだったので
なんとなく読み進めた方が気楽で面白いと思いました。
本人も後書きで賛否両論だった旨を書いていましたが、
まさにその通りだと思われます。
確かに普通の小説とは違い、新鮮さがあり、
短編なので読みやすいのですが、この本を面白いよと
人に勧めはしないかなと思います。
登場人物が一気に紹介されて覚えるのに一苦労しましたが、
伊園家の宛名はいいですね。途中から気付きましたが(笑)
波平 民平=屑人間になり借金を残して死亡
フネ 常=狂乱殺人の末自殺
マスオ 松夫=電車ホーム転落後轢かれて死亡
サザエ 笹枝=自殺
タラオ 樽夫=いじめにより死亡
カツオ 和男=バイク事故死
ワカメ 若菜=毒で自殺
ノリスケ 盛介
タエコ 妙子
イクラ 育也
中島 中島田
イササカ先生 井坂
お軽さん 軽子
恐ろしい・・・パロディとは言え、国民的アニメの
登場人物をここまで描くとは。
ところで「あちら」と「こちら」って東京と京都以外の
意味ってあったのでしょうか。
井坂先生自体が現実世界ではなくて、物語の中の人物という事?
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