2012年08月30日 16:39
amazonのレビューを見ると比較的評価は高いけど、不満な人は
とことん不満な様子。受け取る側によって分かれるのは仕方ないですね。
それなので自分も思った通りの感想を。ネタバレを含みます。
あらすじ
「娘に会うまでは死ねない、妻との約束を守るために」。そう言い続けた男は、
なぜ自ら零戦に乗り命を落としたのか。終戦から60年目の夏、健太郎は
死んだ祖父の生涯を調べていた。天才だが臆病者。想像と違う人物像に戸惑いつつも、
1つの謎が浮かんでくるーー。記憶の断片が揃う時、明らかになる真実とは。
この作品は2013年に映画化されるそうですね。
山崎貴監督、岡田准一、井上真央、三浦春馬主演だそうです。
阿川弘之さん雲の墓標を読んだ際に、偉くなれば良い食事が食べられる印象を
受けましたが、戦地では全く別の話でした。
航空兵と整備士では待遇が違ったりと、補足することができました。
書き出しに悪魔のようなゼロについてのアメリカ兵の話があり、
それが宮部久蔵であることは分かるので、彼を知るものから
臆病者だったと言われても、只の臆病者ではないのだろうということは分かっていた。
最後、飛行機の欠陥を見抜き、不時着で助かる道もあったのに
人に譲ってしまったというのは、これまで教えて来た学生達が
先に死んでいき、自分だけが生き残る事は許せないといった感情だったの
でしょうか。長いこと生き延びてきて最後の最後に。。。
結局特攻に行ったものの、爆弾の不発により、
敵に大打撃を与える事なく死んでしまったが、彼が助けた人が
残された妻を支えていたというお話。
元やくざの部分は少し出来すぎですし、命の恩人の妻と結婚というのも
ちょっとどうなんだろうな〜と思うところはあります。
あと、この手の本は感じた事を文章にするのが難しいですね。
閲覧注意ですが、映像で見ると悲惨さがより伝わってきます。
:Japanese KAMIKAZE PART 1 of 4 In color
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コメント
てふてふ | URL | -
リンクを観た訳では無いですが、昔NHKが制作した「映像の世紀」の米軍側の映像を観て、言葉を失うというかやり切れなくなりました。「ウィング・オブ・ゴッド」という後に映画化された舞台を観て以来、特攻していく“人”について考えるのですが、人の良心(究極的には自分以外の何かを守りたいという心情ではないだろうか)を国というものは悪辣に利用するものです。戦争はすでに外交の敗北という己の無能を棚にあげて。
( 2012年08月31日 01:23 [編集] )
31Iscream | URL | gZ7cPoAA
> てふてふさん
あの弾幕を避けて敵艦に命中させる腕と精神力に驚く事もありますが、
冷静に考えると戦争の恐ろしさが伝わってきます。
特攻が成功すれば良いのか?どちらにしても人の命が懸かってる訳ですものね。
映画とか小説も伝わってきますが、やはり実際の映像を見るのが一番
衝撃が大きいですね。
いろいろ思うことはあるのですが、それを表現できません。
( 2012年08月31日 10:37 [編集] )
日の丸 | URL | 3iBi5bao
Re:永遠の0(ゼロ) / 百田尚樹
命の恩人の妻を迎え入れる、という行動は考えられない。
どうしてもと言われても御霊に申し訳ない。
日本男児たるもの、へらへらと相手と結婚なんて苦痛な筈
自分は生き残ったのだから~~
これはありえない
( 2014年05月08日 14:26 [編集] )
31Iscream | URL | gZ7cPoAA
> 日の丸さん
陰で支える程度が話としても美しいと思いますが、作られすぎな感じはありました。
大分前に読んだので、詳細まで覚えておりませんが、気にして突っ込んではいけないのかも
しれませんね。
( 2014年05月08日 16:30 [編集] )
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