我らが隣人の犯罪 / 宮部みゆき

2011年04月21日 10:27

約2年ぶりに宮部みゆきの「我らが隣人の犯罪」を
読んでみました。5つの短編ということで読みやすいです。

 僕は三田村誠。中学1年。父と母そして妹の智子の4人家族だ。
 僕たちは念願のタウンハウスに引越したのだが、隣家の女性が室内で
 飼っているスピッツ・ミリーの鳴き声に終日悩まされることになった。
 僕と智子は、家によく遊びに来る毅彦おじさんと組み、
 ミリーを“誘拐”したのだが…。表題作以下5篇収録。


古い本でもありますので、ちょっと違った趣旨で感想。
ネタバレも含みます。

我らが隣人の犯罪
 隣のうるさい犬をなんとかしようという話。散歩にも連れて行かず、
 何のために飼っているのか分からない飼い主の為、犬を盗んで
 他の良い飼い主にあげてしまおうという主人公達が先攻で
 犯罪を犯すというお話。屋根裏から潜入した時点でアウトな訳だけど
 それが更に波紋を広げるという。お互い微妙に食い違った展開は
 アンジャッシュのコントのよう。
 結果的に3世帯アウトという犯罪者の住処だった。

この子誰の子
 これまたよく出来た子供が主人公。訪問客の言っていることが
 嘘と分かってもそれを指摘しない賢い子供。ただ、この二人の
 繋がりは事実のようでホッとするラスト。

サボテンの花
 amazonの評価でもこれが一番人気のようですね。自分も好きです。
 実際にこの方法でいけるのか?という所はさておき、子供達と
 教頭先生の関係が素晴らしいですね。こんな小学生いるのでしょうか。
 世界に一つだけの酒。これは酒造法に引っかかるのですかね?
 我らが隣人の犯罪 (文春文庫)
祝・殺人
 ある事件を追う刑事の話ではあるのですが、偶然会った
 女性がそのことを相談してきます。それがきっかけで事件が
 解決に向かうという刑事泣かせなお話。
 被害者も立ち回りをミスったな、という感じ。

気分は自殺志願
 小説家に完全犯罪で自分を殺してくれと頼むおじさんのお話。
 突発性味覚減退症にかかっており、空気も食べ物も生ゴミの臭いしか
 しないという、病気にかかってしまったおじさん。しかも
 この人はレストランのボーイ長を務めており、職場が地獄で
 もう死んでしまいたいということだそうです。
 実際にも亜鉛が不足で味覚が感じられなくなるという病気があるそうです。
 そして頼られた小説家は、死なれてはたまらないと、違った形で
 おじさんを救う手を考えます。こちらも文書偽造などの犯罪に手を
 染めていますが、綺麗なお話に見える不思議さがあります。
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