Story Seller 3を読んだ

2011年05月30日 12:40

新潮社による7人の著者による短編集の3作目、
Story Seller 3を読み終えました。
この企画はこれで終わりの様で、Fantasy Sellerと
趣旨を変えて次の本が出るようです。

△:沢木耕太郎 / 男派と女派 ポーカー・フェース
 男と女、どちらから学んできたかということについて。
 靴磨きのおばあちゃんと寿司職人の親父さん。
 特に感銘は受けなかったけど読み物としてはそこそこ面白い。

○:近藤史恵 / ゴールよりももっと遠く
 ストーリーセラー1~3を通してロードレースという
 同じ題材を扱い、1と2では現役選手、3では引退後に
 思い出話といった内容となっている。

◎:湊かなえ / 楽園
 話としては相当悲しい話ではありますが、この設定すごいですね。
 完璧主義者の母親による仕打ちが恐ろしいものです。
 トンガで出会う子供の母親も酷いもので腹が立ちます。

△:有川浩 / 作家的一週間
 作家の1週間をおもしろおかしく描いたもの。
 担当とのやりとりや、短編の依頼をされて題材を探して
 書き終えるまで。内容的には普通でしたが、こんな感じの
 切り口は面白かったです。

○:米澤穂信 / 満願
 米澤さんらしい人間の怖さが素晴らしいです。
 達磨に背を向かせたものの、わざと掛け軸は避けなかったという
 計算高い計画。
 
×:佐藤友哉 / 555のコッペン
 3作を通じて全く馴染めなかった。主人公の語り口調が
 中学生みたいで読んでいるこっちが恥ずかしい。
 毎度毎度事件に巻き込まれ、探偵赤井が登場。
 むしろこの探偵が事件を仕向けてるんじゃないのか?という
 程不自然な登場。今回も土江田の過去は明らかにされず、
 警察が必要以上に絡んでいる描写のみ。
 過去に罪を犯したものの、更正させ、社会に復帰させたが
 その後の様子を見ているというもので、それが何?という位
 今回のなすりつけ方は酷かった。

○:さだまさし / 片恋
 最初はただのマスコミ批判かと思いましたが、
 後半ガラッと変わってそこからは面白くなりました。
 現実にあった池田小の事件だったり、秋葉原の通り魔事件を
 題材にしており、この為に取材もしたのかな?という程
 後者は記者目線の描写がしっかり書かれていました。
 でもオチは酷かった。ストーカーに同情して泣くなんてことが
 あり得るのでしょうか。その家族も人の話を全く聞かずに
 酷い一家ではある。一方通行過ぎる。

Story Seller〈3〉 (新潮文庫)
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